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株式会社エスデイ製作所 様

株式会社エスデイ製作所 様

電子化で顧客対応スピードが向上、実感できる業務改善

茨城県のエスデイ製作所様は、オーエスジー・グループの一員としてどこにも負けない品質と短納期を掲げ、転造丸ダイスの製作から、再研削サービスまでを手掛ける製作会社です。 これらの製作に関する重要な管理書類の製造指示書を効率的に管理・運用するために導入した「まいく郎Standard」について、浅井様にお話しをお伺いしました。

■株式会社エスデイ製作所について

工場内

 私達は、「技術と品質にこだわりを持ち続け、時代を先読みし、素早く変化に対応し続ける」を経営方針として、転造丸ダイスの製作を担当する一方、転造丸ダイス、タップ、エンドミル、ドリルの再研削サービスと改善を行っています。変化する市場の要求に対して最善、最速の手段と最新鋭のテクノロジーを駆使して、最大の価値を創造し続け、顧客最優先の役割を果たしていきます。

 

■「まいく郎Standard」導入の経緯

 第一工場の生産管理部門では、毎月1,000枚近く発生する製造指示書を月次単位で保管しています。この製造指示書は依頼された製造加工内容に関する様々な情報が記載された書類です。そのため、顧客や取引先からの過去分の確認、変更や追加依頼などの様々な問い合わせには必要不可欠な重要書類で、更に素早い対応と回答が求められます。特に生産管理業務は2名で対応しているため、さらに効率を上げて業務を進める必要がありました。
 また問合せは毎日のようにあり、利用頻度も高く、直近数ケ月分の書類はオフィス内に、それよりも古いものは倉庫へ保管していました。しかし過去分となると、倉庫で探し使用後に戻す作業となるため、効率が悪く手間が掛かっていました。
 製造指示書の保管は、以前から改善を検討しており、繰返し参照する書類を自社内の複合機で電子化し、ファイル名を変更して保管するなど試みましたが、通常業務と並行する作業のため一向に進まず、検索スピードも遅かったため、外部のシステム導入を検討することにしました。

▲ 生産管理担当の浅井様

 導入システム検討するにあたり、まず製造指示書に付与されているユニークな受注番号を検索ソフトを利用して、簡単に製造指示書を表示・出力できる仕組みが構築できないかと考えました。また10万件の過去分の情報は、Excel台帳にも製造記録を管理している為、このExcel台帳データと製造指示書を紐づけ、検索できるツールはないかと探していたところ、以前に触った事のある「まいく郎」を思い出し、開発メーカーへ相談しました。
 結果として、検索から表示、Excelデータが容易に紐づけできるなどイメージしていた内容そのものが容易に実現できること分かり、「まいく郎Standerd」の導入に至りました。
 今回、10万枚を超える資料のスキャニングを依頼するにも、何時どの指示書が必要となるか分からず、作業中も参照できる必要があるという課題がありました。そこで、スキャニングから「まいく郎」データベース構築まで対応できる協力会社を紹介してもらい、発注から約2ケ月程度の工期で実運用が可能となりました。構築期間中も問合せのあった資料を電子データで送付してもらうなど、細やかな対応もあり危惧していた業務への影響もなく、スムースに導入することができました。

 

■「まいく郎Standard」の効果

▲ 競争力を高めるためのSCM(サプライチェーン・マネジメント)

 まずなによりの効果として挙げられるのは、調べたい受注番号や品番、顧客名などの一部を入力するだけで該当する製造指示書のデータ検索が瞬時に行えるようになった事です。以前の検索に費やしていた作業がウソのように無くなり、これだけでも導入効果として業務改善につながっていると実感できています。「まいく郎」自体も導入から今日までトラブルなく利用できています。またデータベースを複数の職員で共有できる事で、より生産管理業務の効率が上がっていると感じています。結果として迅速な回答や正確な回答対応といった、取引先へ直接的なサービス向上にも繋がっています。
 さらに電子化したことで、製造指示書の参照後、「戻す作業」がなくなり同時に紛失する懸念もなくなりました。
 また書類の保管スペースも最小限に抑えられ、保管スペースの削減効果も得られています。
 これまでは、月次単位で段ボールに書類を入れ、床から積み上げ保管していました。その段ボールの中の書類は、きっちり管理している訳ではありませんでしたので、問合せの対応後に戻し間違いや、他の書類に紛れ紛失する可能性もありました。現在は、定期的に協力会社へ電子化を依頼し追加更新しています。協力会社様もレスポンス良く対応いただけるため、まったくストレスなく更新作業ができています。
 電子化した書類データは、[年次フォルダ]の下に[月次フォルダ]を設けシングルTIFF形式にして保管しています。データベースの検索項目は、各製造指示書に対して注文番号や顧客名のほか、加工情報に関する項目など全部で20項目以上の情報を付与しています。これらの項目は電子化以前から管理台帳としてExcelデータがありましたので、そのExcel台帳を元にそのまま同じように運用できる仕組みにしてあります。もちろん構築時や更新時に手入力することはなくデータで流し込み、検索や並べ替え等に用いて必要情報を簡単に取り出せる工夫を行っています。そのお陰で普段の管理体系を変えることなく探したい資料の情報を入力さえすれば瞬時に情報を表示確認できるので、今ではなくてはならない仕組みになりました。
 「まいく郎」で運用しているデータベースは全て共有サーバーでの保管と、バックアップ用に別場所にも保管していますので、データ消失や災害時などでも復元できるよう対策も出来ています。
 電子化にあたっては協力会社がまいく郎のデータベース形式で納品してくれるので、我々は数クリック程度のデータ追加のインポートを行うだけで、すぐに運用できる点も大きなメリットです。書類の電子化やデータベース構築は我々の本業ではないので、このようなことはアウトソーシングして余計な作業手間に時間を費やさない。こういった運用の仕組みが実現できた事もまいく郎導入の大きな効果です。

 

■今後の展開

 現在の使い方は、まだまだ、「まいく郎」が持つさまざまな良い機能を使いこなしているとは言えないので、徐々にいろいろな使い方を試してみたいと思っています。ラベル情報機能やインデックス表示機能など、もっと使いこなしてみたいと思っている機能がたくさんあるので、FMシステムさんにもう少し色々と教わってこれからも試していきたいと思います。今後はAutoCADのデータ管理にも活用したいと思っています。「まいく郎」の標準ビューアは、AutoCADデータの表示・印刷・変換もできるので、電子化した紙資料のデータ同様、保存管理にも活用できると期待しています。